残留応力による変形

樹脂の加工に変形は付きものです

大きい要因としては、残留応力があげられます。

残留応力とは材料の内部に、残っている力の事です。

材料製作時には一度溶解させて固化させます

材料は表面から冷却されて固まっていきますが

内部はまだ熱を持っている状態です。

冷えていくことにより材料は収縮していきます。

外側から冷えていき、徐々に内側も冷えていきますが

すでに外側は固まっている為、内側に収縮しきれません。

すると外側と内側で引っ張りあう力が残ったまま固化します。

これが残留応力です。

この状態の材料を加工すると、材料の一部が

無くなることによって、力のバランスが崩れて

変形します。

丸棒は写真の様に真ん中を削ると内側に引っ張る力が

無くなる為外側に膨らみます。

ブロック形状の一部を削ると写真の様に反ってしまいます。

材料のロット、保管状態、天候などにより

変形量は変わります。